キディ・ガーランド(クソじゃないアニメ Advent Calendar 2018 7日目)


この記事は クソじゃないアニメ Advent Calendar 2018 7日目の記事です。



まえがき

この記事はておりあさんが企画した『クソじゃないアニメ Advent Calendar 2018(https://adventar.org/calendars/3453)』の企画に、世間の評価がどうだろうと、自分が面白いアニメを主張・おすすめしたいという趣旨があるということで興味を持って賛同した参画記事です。



概要

はじめまして、asaistと言います。呼び名はあさいで結構です。
僕は2009年10月から3月まで全24話で放送されたアニメ「キディ・ガーランド」を紹介したいと思います。
アニメ『涼宮ハルヒの憂鬱』の2009年度版の最終28話の放送翌週から放送開始されていました。


まずこのアニメは大きく3つの特徴があります。

(1)原作のないオリジナル宇宙SFバトル作品であること

(2)アニメーション制作集団「gimik」作品であること(監督:後藤圭二/キャラクターデザイン:門之園恵美/脚本:きむらひでふみ)

(3)2003年から2004年にかけて放送された「キディ・グレイド」の続編である。


などの特徴が挙げられます。制作はサテライトが担当しましたが、TYOアニメーションズに合併したハルフィルムメーカー系のスタッフがサテライトにも多く入っており、gimik作品を作ってきたと関わりあるスタッフが多いことなどのプラス面も大きくありました。
 また放送前に前作TVシリーズのBDBOXや劇場版BDBOXが発売されたり、キャラクターソング全9種類に挿入歌集も作られるなど大きく期待を掛けられた番組だったと思います。

 角川書店(現:KADOKAWA)のアニメーション部門としてほぼ初(追記:99年のゲートキーパーズは角川のほかバンダイも大きく締めていたので除しました)のオリジナルアニメが『キディ・グレイド』でありその続編である『キディ・ガーランド』は大きな期待を掛けられていた作品であったと思われます。(後に2007年のストライクウィッチーズのTVアニメ大人気でそちらに軸足が移っていきますが)

 キャストとして主役に後に『ラブライブ!』の「南ことり」役になる内田彩さんが抜擢される他、人気作『涼宮ハルヒの憂鬱』や『らき☆すた』のプロデューサーでもあった伊藤敦プロデューサー(キディ・グレイドでもプロデューサーとして参加)作品に参加していたキャストも多く参加していました。


あらすじ
 GTO(Galactic Trade Organization(銀河系貿易監視機関))と呼ばれる銀河系を統括する貿易機関に実行部隊として所属するESメンバーとESメンバー見習いでGTOの喫茶室でウェイトレスとして働く少女「アスクール(声:内田彩)」と「ク・フィーユ(声:合田彩/現:喜多丘千陽)」二人が見習いとして活動する中、前作で暗躍した「ノーブルズ」が集まった政治団体「Gソサエティ」の影響を受けて二人は混乱に巻き込まれながら成長し、最終的には数十年前に起こった因果を討ち果たす活躍を見せるという話ですね。大人たちは過去の因縁も別でいろいろ考えていたりしますが二人はそこに深く立ち入らないですね。


好きな点・オススメしたい点
(1)SFとしての銀河規模を表現するスケールの大きさ
(2)アスクールやク・フィーユを監督していたオカマ風味の店長が実は前作の漫画版に登場するESメンバー「ダイン」だったということがラジオ番組のラジオドラマ最終回で明かされたこと
(3)前作のキャラクターもゲスト扱いでも多く登場すること
(4)設定の緻密さ(補完は小説版やラジオドラマで行われることも)
(5)DVD/BD映像特典でDVD販売イベントで全国ドサ回りしていた内田彩さん、合田彩さん、白石稔さんの姿が見れる。

 地球とは別の惑星「アイネイアース」を主な舞台としており銀河を統括する経済組織ということもあり宇宙を飛び回る世界観、前作の小説版にも登場した高効率のエネルギーを秘めた「アズランティア」と、人体を人為的に改造するナノマシンを導入する大多数の一般人とそれを拒否する「ノーブルズ」との対立、時間を凍結され離れ離れになってしまった別離など、小説版など設定を補完をすればするほど面白い作品でした。前作の小説版(Pr、本編)と前作漫画版(リバース、VS)とBDBOXに再録されているラジオドラマ『サウンドレイヤー』と本作キディ・ガーランドの小説版を読めば、キディ・ガーランドを気に入った人はもっと楽しめるのではないかなあと思う。

キャラクターの魅力としては、前作の歴史を引き継いてるから続いて登場するキャラには愛着が増すのだけれど、個人的にはク・フィーユを推していました。
(5)については全国のアニメイト十数箇所を回っているので全巻の映像特典にもれなく別箇所の模様を見ることができると思います。

結果・失敗の原因はなんだったのか。
 失敗の原因は大きく分けて3つの理由があります。
(1)キディ・グレイドに比較して演出がギャグに振りすぎて、パロディも含め前作のファン層に見放されてしまった。
(2)キディ・グレイド2として販売され、ファン層から期待度が高まったプロモーションビデオから、アスクールやク・フィーユのキャラ設定が変更されたこと
(3)作画の停滞(作画節約のために戦闘が安っぽくなる、崩れる)

(1)については、2話のムスカ(天空の城ラピュタ)や阿部さん(くそみそテクニック・いさじ)や5話の涼宮ハルヒの憂鬱パロディなどがあり、キディ・グレイドからのファンからすれば面を食らった場面が多かったりします。美水かがみが描いた「さくら」などCCさくらを意識した魔法少女挿入歌があるほか、若本規夫扮するキャラクターが演歌を歌うなどお遊び要素が多かったといえます。ただし、キディ・グレイドにおいてはラジオドラマの「サウンドレイヤー」ではインターミッションを除きギャグに全振りしていたのでギャグがないというわけではご留意してください。(個人的には若本規夫さんの歌なども含め、これはこれで楽しめてましたが…)


(2)についてはPVでは髪の白い子で真面目っ子な雰囲気のアスクール、強気の性格のク・フィーユしてギャップが大きくなるところですね。

(3)1話完成が放送間近だったという事が制作プロデューサーがゲスト出演したキディ・ガーランドのラジオで語っていた通り、逼迫していたようで、9話では棒立ち戦闘になっていて迫力があまりなかったりしますね。ここらはセル版でも修正されていません。コンテ段階のレベルですから後のリテイクはできないと判断されたのかもしれません。

また、BDは全9枚、DVD版は全12枚で中身はBD版は通常版仕様、DVD版は限定版仕様と通常版仕様とマラソンするにも大変な事ですが、ここでも事件が起こります、収録すると予告していたキャラクターコメンタリーの収録が中止になったり、DVD限定版の映像特典の一部が3巻から無くなってしまうということが起きていたりこちらもゴタゴタがおきてしまいます。また、途中からBD・DVDは予約のみの販売になり、発売後通販サイトでは注文出来なくなる事態が起こっていました。

結果として、準備期間からすれば2000年代初頭から活動していた制作集団「gimik」はこの作品を最後に解散してしまい、2004年の『キディ・グレイド』放送後、劇場版やPV制作など何かしら動きがあったときとは違い、放送後展開は止まってしまいます。

一方良い知らせとしては、内田彩さんはこの作品の音楽制作を担当していたランティス(斎藤滋プロデューサー)の企画で始まった『ラブライブ!』のプロジェクトにも参加することになったり、腐女子キャラクターを務めていたアリサ役の相沢舞さんは2011年放送の『日常』で同様の腐女子属性を持つ「長野原みお」を担当することになったのもこの作品があったキッカケかなあと個人的には思っています。


結論

いろいろ言いたい事がありましたが、それでも『キディ・ガーランド』が好きです。今からこの作品を見るにはBD・DVDでは全巻購入は入手困難だと思うので配信かレンタルがオススメですね。

最後までお読み下さいましてありがとうございました。クソじゃないアニメ Advent Calendar 2018の明日は8mitsuさんの予定です。

この記事へのコメント

  • あさい(asaist)

    円盤枚数は300枚や500枚がたまにオリコンで出るくらいで人気は引けていたと思う。人気が出なかった時代に適応出来なかったのが一番の原因かなあ。でもアスクールのアホさは置いといて元気さ、ク・フィーユの健気さ、前作キャラのドゥルダム&ドゥルディ姉弟、アンオウエイオウコンビなど活躍するキャラも好きなんだよなあ。それを見れただけでも十分価値があるアニメだった。そういえば、キディ・ガーランドのキャストも多くが未来日記にそのままスライドしていることを思いだした。
    2018年12月07日 01:03